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脳内の不思議~ワーキングメモリとは

「ワーキングメモリ」って聞いたことありますか?

 

 

ワーキングメモリ

日本語に訳すと「働いている記憶」です。

情報を一時的に頭の中にとどめておきながら、目的に合わせて取り出したり考えるたりする働きをおこないます。

(一時的に書き留めておくイメージから「脳の黒板」ともいわれています)

 

 

ちなみに、すでに学習された情報が記憶され、完全に自分のものとなり蓄えられる場所のことを長期記憶といい、こちらは脳から考えずに取り出せるもので、ワーキングメモリは使いません。

 

 

 

■こんなことありますか?

 

キッチンからリビングに来たものの、「あれ、何しに来たんだっけ?」と思い出せないことありませんか?

おそらく何かを取りに来たのだろうけど、キッチンからリビングに移動するという運動に気を取られて、覚えていたことを忘れてしまう。

そんなこと、大人でもありますよね。

「目的を覚えておく」ことこそが、ワーキングメモリの基本的な働きなのです。

実はこの「目的を覚えておく」こと、子どもにとっては大人が思うほど簡単なことではないのです。

 

 

 

■大人ができること

 

「ワーキングメモリ」は脳の「ボトルネック」だと表現されることがあります。

ボトル本体が脳の長期記憶であるとしましょう。

入り口であるボトルネックが細いと、すばやく水(情報)を下部(長期記憶)へと送り込むことはできないでしょう。

一度にたくさんの水(情報)が入ってきたときには、あふれてしまうかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

ワーキングメモリの大きさは子どもによってそれぞれ違います。

ワーキングメモリが小さいためになかなか情報が入っていかなかったり、それを使って作業ができなかったりして困っているお子さまもいます。

そういったお子さまに必要なのは、「ろうと」の役割をしてくれる周りの大人からの適切な支援です。

 

 

 

ウォレスでは、マンツーマンで支援をさせていただいている強みを生かし、お子さま一人一人に合わせて学習の仕方を工夫しています。

複雑な課題の場合、情報量を少なくし、短い言葉で簡潔に指示することも重要です。

ワーキングメモリの弱いお子さまは、課題や文章を見たとき、文章の量や内容の複雑さに圧倒されて考えることをやめてしまったりします。

 

 

その一方で、細かいステップで課題を行っていると、目的を見失ってしまうこともあります。

「目的」を思い出し、今、自分のすべきことを考え実行するために、大人の側がお子さまの見通しを持てるように工夫したり、適宜まとめてあげることで目的を意識させたりします。

 

 

 

日々感じるのは、お子さまの特性は千差万別であるということ。

それぞれのお子さまにあった適切な対応ができるよう、支援方法を常に模索し話し合いを重ねております。

 

 

 

<参考資料:「ワーキングメモリを生かす効果的な学習支援」困難な子どもの指導方法がわかる! 湯澤正通・湯澤美紀 著>

 

 

 

 

 

<担当:南部>

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