気持ちの表現~ポジティブな気持ちとネガティブな気持ち
「気持ちってどこにあるの?」
と聞かれて、多くの子が「ここにあるよ」と胸に手を置かれることでしょう。
しかし、「今どんな気持ち?」と聞いても、胸の扉を開けて見ることはできないので、うまく言葉で答えられない子も多いのではないでしょうか。
そう、気持ちは見えないから、よくわからないのです。
ウォレスアカデミーでは、そのように気持ちを話すことが苦手なお子さんと一緒に、いろいろな課題に取り組んでいます。
先日の支援の中で、たくさんの気持ちの言葉を「ポジティブ」と「ネガティブ」なものに分類してみました。
40個ほどの言葉を、そのお子さまの感じ方で二つに分けてみると、その表を見てこうつぶやきました。
「ネガティブな気持ちもたくさんあるんだね」
そうです。
人間にはポジティブな気持ちもネガティブな気持ちも両方あるのです。
そのことに、気づくことができました。
ネガティブな気持ちを持つことがよくないことだと思ってしまう時はありませんか?
いえ、人間なのだから、ネガティブな気持ちもあって当然なのです。
続けて、心のシーソーの左右に「ポジティブな気持ち」と「ネガティブな気持ち」を乗せたことをイメージしてもらいました。
すると、そのお子さまからまたまたつぶやきが。
「嫌な勉強ばかりしていると、ネガティブの方にシーソーが傾いて壊れてしまうかもしれない。でも、好きなゲームばかりしていても、ポジティブの方に傾いて、これもシーソーが壊れてしまう。だから、ポジティブな気持ちとネガティブな気持ちが同じくらいだと、ちょうど釣り合っていいんだね。」
その発見に、さらに驚かされました。
「嫌なことがあって、シーソーが傾いてきたなと思ったら、楽しいことをしてバランスよくするといいね。」
そして授業の最後には、自分で気持ちのコントロールをする方法も見つけ出すことができたのでした。
子どもの学ぶ力は素晴らしいですね。
このように、子ども自身が学んでいく姿を目の当たりにすると、感動して心が震えます。
ここで作られた気持ちの分類表は、いろいろな活動をするときに掲示して、書かれている言葉を見ながら、その時々の気持ちを言葉で表す練習に使っています。
気持ちの表現は大変難しい課題ですが、このように子ども自身が感じたり気づいたりすることを大切に、ウォレスアカデミーでは、お子さんと一緒に一歩ずつ取り組んでいます。
<担当:西>
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