「継次処理スタイル」「同時処理スタイル」あなたはどっち?
質問です。
あなたはどちらの方が使いやすいですか?
①時計
A:デジタル派 B:アナログ派
②スケジュール
A:時系列で管理 B:カテゴリーで管理
③目的地までのナビゲーション
A:音声・文字 B:地図
私たちは無意識のうちに色々なやり方や道具を使って、ものごとを理解したり、覚えたり、説明したりしています。
これには二つの「認知処理スタイル」が関係しているのです。
1.ひとつずつ物事を順番に考え処理を行っていく「継次処理スタイル」
2.全体を把握してから細部を認識していく「同時処理スタイル」
人によって多少の強い弱いはあっても、年齢とともに両方がバランスよく発達していきます。
ですが、お子様の中には、二つの処理スタイルのアンバランスが著しく、得意と不得意がとてもはっきりしてくる方もいます。
そのようなお子様に不得意な処理スタイルに負荷のかかる指示や指導をすると、学習に極端に時間がかかったり、許容量を超えてしまい、学習できない状態になってしまったりすることも少なくありません。
ウォレスアカデミーでは、お子様がどちらの処理スタイルが得意であるかアセスメントをした上で、得意な認知スタイルを生かした学び方を提案しています。
【漢字がなかなか覚えられないお子様の支援方法】
■継次処理が得意なお子さまの場合
漢字を部品に分け、書き方を言語化しながら覚えます。
(例:実際に利用者様が考えられたもの)
・段階的であること
・部分から全体への方向性で
・順序性を踏まえる
・聴覚的、言語的手掛かりの重視
・時間的、分析的要因の重視
■同時処理が得意なお子さまの場合
漢字の形をイメージさせ、絵を描いて覚えます。
(例:実際に利用者様が考えられたもの)
・全体的であること
・全体から部分への方向性
・関連性を踏まえる
・視覚的、運動的手掛かりの重視
・空間的、統合的要因の重視
学習方法以外でも、この二つの処理スタイルの違いを活かすことができます。
例えば、実験や工作などの活動の手順の説明をするときに、順序を意識した説明と全体をイメージできるような説明とに使い分けて理解を促すことができます。
お子さまの理解につながるような支援を心掛けています。
※冒頭質問の答え
Aが多かった方は継次処理スタイル、Bが多かった方は同時処理スタイルが優位という可能性が高そうです。
(参考文献:『「継次処理」と「同時処理」学び方の2つのタイプ』藤田 和弘著)
<担当:南部>
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