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自分で計画を立てられるようになるための一歩

夏休みが終わってしまいましたね。

子どもたちはたくさんの宿題をこなし、普段できない経験をし、そして自由に使える時間を前に退屈さを感じることもあったようです。

 

 

 

「TIME IS MONEY」

時は金なりといいますが、なにか目的を果たすためには計画的に時間を使う必要があります。

大人の私自身も限られた時間を有効に使うにはどうしたらいいか、日々試行錯誤しています。

自分で目標を見据え、計画的に行動ができるようになれたら素敵ですよね。

 

 

 

お子様の中には、見通しを持つことや自分で計画を立てることが苦手な方もいらっしゃいます。

そのようなお子様には、視覚的な支援を取り入れています。

 

 

 

 

 

 

この円グラフは、色のついた部分を出し入れすることができ、長さを変えられるのがミソです。

いつも最後に得意な工作の時間を設けているお子様は、これを見て、お勉強を早く終わらせれば楽しみな時間が長くなることが分かったようです。

そしてテキパキと課題をこなすことを意識できるようになりました。

どうしても脱線してお話したくなってしまうお子様には、あとでお話ができる時間がちゃんと設けられていることを伝えられます。

目に見えることで安心感を与え、お勉強にも集中して取り組んでもらうことを目指しています。

 

 

 

未就学児のお子様と接していると、時間の感覚というのは成長とともに獲得していくものなのだとあらためて気づかされます。

「あと5分」と言われたら、「あ、もうすぐだ」と多数の大人は感じるでしょう。

「あと5分でお母さんが来るよ」と言っても、時間の分からないお子様には5分が短いのか長いのか、どれくらい待てばお母さんが来るのか、全く見当もつきません。

そして見通しが立たないので、不安になってしまうのです。

伝え方を工夫することは、子どもの成長を助けるうえでとても重要なのですね。

 

 

 

 

<担当:南部>

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株式会社WALLESS(ウォレス)
〒910-0005 福井県福井市大手3丁目1-15 ビアンモアビル8F Tel.0776-89-1862
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そのコミュニケーション、その子にとって本当に必要?

私たちは、どうしても周りと比較してコミュニケーションが取れていないと感じると、コミュニケーションを改善していきたいと考えてしまいます。

これは間違った感覚ではありません。

例えば自閉系の発達を抱えた方が生活していくと考えた時、社会適応、行動技能、社会技能などの「社会性」の困難さがあると思い、おのずとその部分をサポートしていきたいと考えるようになってしまうのです。

なぜかというと、実は私たちも「社会性」に対して少なからず困難さを感じているため、その方も当然この部分が困っているのだろうと推測してしまうのですね。

 

 

 

しかし、自閉系の成人の方が実際に困っていることをあげてもらうと以下のようになります。

 

●アレルギー

●意図しない体の動き(※1)

●胃腸の不調(※2)

●感覚に対する過敏

 

このように「身体機能」に対しての悩みが多いそうです。

私たちが困っているだろうと思っていることと、本人が実際に困っていることには、こんなにも違いがあって驚きです。

もちろん全ての方に当てはまるわけではなく、実際にコミュニケーションが取れずに苦労している方もたくさんいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

 

コミュニケーションに限らず、多数派と少数派に分かれると、圧倒的に多数派の意見の方が採用されやすい世の中です。

少数派になりやすいお子様は、多数派の感覚としては吸収しやすい言語面、多数派の基準から見た感覚や視点のとらえ方に対して、「なんだかピンとこない…」という感覚になるそうです。

これは理解できていないのではなく、理解の仕方がお互いに違っていることからくるズレなのだと思います。

 

 

 

コミュニケーションは人と人との間に起きていることなので、どちらか一方が悪いわけではありません。

苦手さを抱えるお子様にとってのコミュニケーションは、「改善」するものではなく、内側にある「その子の視点に立ったコミュニケーション」を大切にしながら、私たちはサポートしてまいります。

 

 

 

 

※1 目に見えない体の知覚が分かりにくい(こたつに足を入れて自分の足が見えなくなったときに、自分の足がどうなっているか分かりにくい、背中の感覚が分かりにくいなど)

※2 セロトニンという安心、落ち着きなどの感覚を司る物質の分泌が少ないと言われており、セロトニンは脳ではなく、約98%は体内環境を整えるためにあるため、胃腸の不調につながりやすいとされている。

 

 

 

 

 

<担当:伊藤>

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実は深~い関係にある 読み書きの苦手さと体の感覚

お子さまに関して、以下のようなことで気になったことはないでしょうか。

 

・姿勢が保ちづらく、猫背になってしまう

・字が上手に書けない

・体をドアなどにぶつけやすい

・集中力のコントロールができない

 

このような症状のあるお子さまの中には、自分の身体の傾きやスピード、回転を感じる「前庭覚」が未熟のために困難さを抱えている場合があります。

 

感覚を育てる遊びはたくさんありますが、今回は読み書きの苦手改善や集中力のコントロールにつながりやすい「前庭覚」を育てる遊びをご紹介します。

 

 

 

■ブランコでゆれを感じながらクイズに挑戦

お子さまがブランコに乗っているときに、近くで保護者様が指を数本立て、何本立っていたかをお子さまに当ててもらいます。

また数字や絵が描かれたカードを一瞬見せて、当ててもらうなどのクイズ形式にしても面白いかもしれません。

こういった遊びを通して、前庭覚への刺激だけでなく、目の運動が促され、板書に対する苦手さの軽減につながります。

 

 

■ぐるぐる回転ダーツ

回転するイスに乗ってぐるぐると回転しながら、ダーツなどをして遊ぶ遊びです。

体を回転させることで体の中心軸が整うと同時にタイミングよくダーツを投げることで目の動かし方も上手になります。回転を通して体の軸が整い、姿勢の改善が期待できますまた目の運動にもなることで、板書などの苦手さ軽減にもつながります。

ただし、回転スピードの出しすぎには気をつけてください。

 

 

■トランポリンで大ジャンプ

トランポリンに乗って大きくジャンプすることも上下の感覚を養うことにつながります。

大きくジャンプする際は保護者の方が手をつないであげながら、一緒に遊ぶと安全に楽しく遊べます。

上下の感覚を養うことで、姿勢の改善やリズム感が身につくことも期待できます。

 

 

■いろんな姿勢ですべり台をすべる

身近な公園のすべり台ですべるだけでも高いところから低いところへの感覚を育てることができます。

さらに、しゃがんですべったり、うつぶせですべったりと、いろいろな体勢ですべってみることも効果的ですよ。

 

 

 

 

 

 

いかかでしょうか。

ブランコやすべり台など身近な遊具を使い、遊びながらできるものも多くありますね。

他にも、キャッチボールをするだけでも目の運動になりますし、何気ない遊びの中でも様々な感覚が育っていき、それが学習につながる効果も得られることが分かります。

机に向かって勉強することもとても大切ですが、お子さまたちにとっては元気に遊ぶことも学習の一つなのですね。

 

 

 

まだまだ暑い日が続くと思われますが、様々な遊びを通して、お子さまと楽しい時間を過ごしていただけたらと思います。

 

 

 

 

 

(参考文献:『発達障害の子の感覚遊び・運動遊び』 木村順・監修)

 

 

 

 

 

<担当:北島>

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思いを伝えあいませんか?~第2回ペア・トーク開催報告

保護者の方対象の「ペア・トーク」。

実際にお集まりいただき、顔を見合わせて話すこと、私はそれが大切であると思っています。

目の前にいる、それだけで何か伝わってくるものがあり、その中で交わされる言葉には、心に響く思いが詰まっているように感じられるからです。

 

これまで2回開催しましたが、そこでも心にしみる言葉がたくさん交わされました。

今回のブログでは、その中のいくつかをご紹介させていただきます。

 

 

 

■「あたりまえ」って何だろう・・・

 

先生の言うこと聞くのがあたりまえ

宿題するのがあたりまえ

学校行くのがあたりまえ

そんな「あたりまえ」ってなんだろうと、いつも思ってしまう。

それは、本当にしなくてはならないこと?

それは、その子にとって、大切な事?

 

「あたりまえ」というのは「○○すべき」と考えている親のこだわりなのでは?

その「○○すべき」という考えが、子どもを辛くしているのでは?

 

「あたりまえ」って、親の「ものさし」。

その親の「ものさし」で子どもを測ってばかりしていてはいけないのではないのかな。

その「ものさし」は、その子・その状況などで大きくしたり、小さくしたり変化させればいいのではないかな。

 

例えば、宿題。

①少しでも自分でする

②答えを見てでもとにかく全部書き、提出する

③親と一緒にする

④宿題はしなくていい。元気で登校することが大切

⑤その他

このように、その時々で宿題の目標を変えてもいいのではないかな。

 

 

 

■「すごいね」とほめても伝わってない?

 

うまくできたときに「すごいね」とほめたけど、お子さんに「どこが?」と返されたことがあった。

「○○がまっすぐできれいだね」「△△をそろえたところが素晴らしい」など具体的に伝えてあげないと、本人は「ほめられた」とは思っても、何が良かったのかは分かっていないのでは?

次も上手にできるためにも、「どこが」「どんなふうに」良かったのかを、話してあげるといいのではないかな。

 

 

 

 

 

 

■友達と遊べない・・・それは、かわいそうなの?

 

友達と遊ぶ約束を上手にすることができなくて、結局遊べなかったということがあった。

友達が遊びに来ても、楽しくおしゃべりしたり、一緒に遊んだりがうまくできていないように見える。

家に帰ると一人で遊ぶことが多くて、お友達とあまり遊ばないのだけど…

 

「友達と遊べないのはかわいそう…」という親の受け止め方を変えるといいのでは?

無理にお友達をつくらなくてもいいよ。

一人で楽しく過ごす方法を考えよう。

自分に合う友達が見つかる時期がきっとある。

グループに入りたくない、一人でいる方がいい子もいる。

みんな違う。いつも一緒がいいわけではない。

 

 

 

その他にも、次のような話題が出ました。

・小学校や中学校での対応が知りたい(小さいお子さまの保護者様の思い)

・普通学級と支援学級、どちらがいいの?通級はどう活用するといいの?

・担任の先生、支援の先生との情報交換の方法。学校内での情報の申し送りはどうなっている?

・保護者の方ご自身のストレス発散方法。

・保護者の方同士のコミュニケ―ション。

・ゲームや動画視聴についてのお子さんとの約束。

・日々の具体的な子供への声掛けや支援方法の相談にのってくれるところがほしい。

 

 

 

どなたかが質問すると、必ず誰かが答えて下さる、そんな心温まる素晴らしい「ペア・トーク」でした。

今後も「ペア・トーク」はもちろん、その他子育て講座、親子体験など、お役に立てる機会を作っていきたいと考えております。

そして、お子さまだけでなく、保護者の皆様の笑顔があふれるウォレスでありたいと願っております。

皆様のご参加をお待ちしております。

 

 

 

 

 

<担当:西>

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今あなたの心の中にいるのはどんなキャラクターかな?

こころキャラ図鑑とは?

 

〈こころと上手に付き合う力〉が身につく本です。

 

 

 

 

 

 

嬉しい の 【ウレチーター】

驚く の 【オドロキャット】

悲しい の 【カナシイラ】

めんどくさい の 【めんどくサイ】

などなど

個性的でユニークな気持ちのキャラクターが、今まで気づかなかった自分の気持ちを教えてくれます。

 

 

 

(こころキャラ図鑑のキャラクターたち)

 

 

 

『自分の感情のままに行動するとうまくいかないこともある』と気づき始めたお子様には、まず大事なのは自分の心を理解することだと伝えています。

気持ちというものはなかなか複雑で、嫌な気持ちにも良いところ(ライトサイド)、良い気持ちにも悪いところ(ダークサイド)があります。

すべての気持ちを大切にすることで様々な効果も期待できるようになります。

 

・ネガティブ感情とうまく付き合えるようになる

・人に気持ちを伝えられるようになる

・自分の機嫌を自分でとれるようになる

・相手の気持ちを思いやれるようになる

 

 

 

 

 

 

■こころキャラ図鑑を使ったサポート

 

小学生のAくんと【ガッカリフラワー】について考えていた時のことです。

ガッカリの気持ち【ガッカリフラワー】は期待していたことができなくなると出てくるこころキャラです。

 

Aくん「今までに10回はあるかなぁ。ガッカリと一緒に不安な気持ちも出てきて、ハートの形のこころが押しつぶされてまっすぐな平たい棒みたいになっちゃう」

スタッフ「それは困っちゃうね」

Aくん「でも『まぁいいか』と思うと心に勇気を出せるときがあるよ。それが【ゆうキング】。ゆうキングは持っている刀を2回振り下ろせば勇気を取り戻せるの。王冠が浮き上がり☆と重なると超最高レベルになるんだ。そうしたらもっと頑張れるようになるよ。」

そう言ってゆうキングの絵を描いてくれました。

 

ライトサイドやダークサイド、どんな時に出てくるかなども考えていき、なんと、ウォレスオリジナルこころキャラ第1号【ゆうキング】が誕生しました!

「ウォレスでこころキャラの本も作れるかもしれないね」とアイデアも出て、嬉しさと自信につながる活動となりました。

 

 

 

 

 

 

 

後日、不安の気持ちをあらわす【パンダのふぁんふぁん】に目を止めていたBさんに、【ゆうキング】を見せてみました。

ウォレスの小学生の子が作ったことに「すごい!」とびっくりされると共に、「私の中にも【ゆうキング】が出せるかな」と言う言葉も聞かれました。

 

 

他にも「面白い。ぼくも作ってみたいな」と興味津々のCくん。

こころキャラたちが本から飛び出してみんなの心に移り住み始めているかもしれませんね。

 

 

 

このように、お子様たちがいろいろな力を発揮できるよう、お子様から出てくる言葉や気持ちを大切にしながら、サポートしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

(参考文献:『こころキャラ図鑑』 池谷裕二・監修)

 

 

 

 

 

<担当:白﨑>

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