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大人も一緒に学びたい「Iメッセージ」の伝え方

以前のブログに、語彙を増やすことの大切さを書かせていただきました。
→WALLESSブログ「突然の感情爆発!急なフリーズ!原因はどこに…?」
今回は、語彙を増やすことに続いて、身につけていただきたいことの1つをお伝えいたします。
コミュニケーションを取るうえでアサーティブに考える、という方法があるのをご存じでしょうか?
人間関係のもち方には、大きく分けて3つのタイプがあるそうです。
①自分より他者を優先させ自分のことは後回しにするタイプ(非主張的)
②自分のことだけを考えて他者を踏みにじるタイプ(攻撃的)
③①と②の黄金比ともいえるあり方で、自分のことをまず考えるが、他者にも配慮するタイプ
アサーションとは③のタイプを言います。
(この考え方は、古くは60年代のアメリカの公民憲法を中心に始まった人種差別撤廃運動で、キング牧師が非暴力運動を行う際に大きな役割を果たしました。)
わたしたちの生活の中ではどうでしょうか?
例えば、お子様が遊びに行って約束の時間になっても帰ってこなかったとき、どのように話しますか?
・帰ってきたのを見て、何も言わない。
・「こんな時間までどこに行ってたの!お母さんは、ずっと待ってたんだよ!待っている人のことも考えなさい!」といきなり怒鳴る。
・「おかえりなさい。帰ってくるのが遅かったから心配したけどなにかあったの?心配するから、連絡をくれるとうれしいな。」相手を責めるのではなく、しっかりはっきり自分の気持ちをと願いを伝える。
わが子の帰りを心配して待っている気持ちは誰でも同じだと思いますが、言葉のかけ方ってやはり大事ですよね。
帰ってきたわが子にかける最初の一言で、その後のお風呂→夕飯→宿題などの行動や家庭内の雰囲気が変わってくるのであれば、一番良い方法を取れるのがベストですね。
WALLESSではお子様とも、「I(アイ)メッセージ」「YOU (ユー)メッセージ」という言葉を使いながら、自分の気持ちをどう相手に伝えると良いかを一緒に考えるワークを進めています。(画像参照)
今、自分の気持ちはどうなんだろうということを考えながら、相手にどう伝えると良いかも同時に考えていきます。
やり方がわかってくると、「Iメッセージ」の考え方ができるようになってきます。
これは大人にも通づるもの。
一緒にやりながら、自分の気持ちを相手に伝えることってとても難しいなとスタッフ自身もいつも感じています。
(参考文献:『アサーショントレーニング さわやかな〈自己表現〉のために』著者:平木典子)
(画像:『アサーショントレーニング』著者:田中 和代)
<担当:前田>
放課後等デイサービス・就労支援トレーニング・企業コンサルティング
株式会社WALLESS(ウォレス)
〒910-0005 福井県福井市大手3丁目1-15 ビアンモアビル8F Tel.0776-89-1862
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ほめる親より 気づく親に

「ほめて 伸ばしましょう」
この言葉にプレッシャーを感じているご家族は多いのではないでしょうか
「うちの子、ほめるところがないんです」
「どうほめて良いのか分からなくて…」
「すごいね…しか言えません」
よく聞くお悩みです。
そんな時は、視点を変えるだけで声かけが楽になることがあります。
それは「ほめる」ではなく、「気づく」と視点を変えることです。
テストで〇〇点をとってきた時
→「〇〇点とって、すごいね!」
工作を仕上げた時
→「上手にできているね!」
このような言葉かけはお子様にとって、とても嬉しいものです。
さらに、お子様の“もっと頑張ろう”“次も頑張ろう”という気持ちを継続してもらうためには
「前日にたくさん勉強を頑張ったから、〇〇点取れたね!」
「ここの部分、とても工夫しているね!」
など、「結果」に対する評価だけではなく、その「過程(プロセス)」の評価の言葉を添えてみましょう。
そうするとお子様もきっと
「いつも見ててくれているんだ」
「結果だけじゃなくて、その過程(プロセス)も大切なんだ」
と気づいてくれると思います。
「ほめる」だけではなく、お子様が自分でも気づいていない成長や努力に「気づく」こと。
そして、それを言葉で伝えてあげることが、さらなるお子様の成長につながるのかもしれませんね。
<担当:石倉>
放課後等デイサービス・就労支援トレーニング・企業コンサルティング
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自分で計画を立てられるようになるための一歩

夏休みが終わってしまいましたね。
子どもたちはたくさんの宿題をこなし、普段できない経験をし、そして自由に使える時間を前に退屈さを感じることもあったようです。
「TIME IS MONEY」
時は金なりといいますが、なにか目的を果たすためには計画的に時間を使う必要があります。
大人の私自身も限られた時間を有効に使うにはどうしたらいいか、日々試行錯誤しています。
自分で目標を見据え、計画的に行動ができるようになれたら素敵ですよね。
お子様の中には、見通しを持つことや自分で計画を立てることが苦手な方もいらっしゃいます。
そのようなお子様には、視覚的な支援を取り入れています。
この円グラフは、色のついた部分を出し入れすることができ、長さを変えられるのがミソです。
いつも最後に得意な工作の時間を設けているお子様は、これを見て、お勉強を早く終わらせれば楽しみな時間が長くなることが分かったようです。
そしてテキパキと課題をこなすことを意識できるようになりました。
どうしても脱線してお話したくなってしまうお子様には、あとでお話ができる時間がちゃんと設けられていることを伝えられます。
目に見えることで安心感を与え、お勉強にも集中して取り組んでもらうことを目指しています。
未就学児のお子様と接していると、時間の感覚というのは成長とともに獲得していくものなのだとあらためて気づかされます。
「あと5分」と言われたら、「あ、もうすぐだ」と多数の大人は感じるでしょう。
「あと5分でお母さんが来るよ」と言っても、時間の分からないお子様には5分が短いのか長いのか、どれくらい待てばお母さんが来るのか、全く見当もつきません。
そして見通しが立たないので、不安になってしまうのです。
伝え方を工夫することは、子どもの成長を助けるうえでとても重要なのですね。
<担当:南部>
放課後等デイサービス・就労支援トレーニング・企業コンサルティング
株式会社WALLESS(ウォレス)
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就労移行支援の開所についてのお知らせ

令和3年11月1日に児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援に加えて新たにWALLESS JOBTORE(ウォレスジョブトレ)という就労移行支援事業所の開所を予定しております。
これまで未就学のお子様から高校3年生の生徒さんを対象としたサービスを行っていましたが、就労移行支援とはさらにその先の「就職」についてサポートさせていただく事業所になります。
子どもたちやわたしたちは、園や学校を卒園・卒業したあと、サポートがなくなりがちです。そうした途切れやすい壁をなくすべく、学業の先にある就職、そして就職してから最も大切なその人らしく生活する、仕事に希望を持てる、自分の人生を意義あるものとして生きていくなど、その人らしく人生を謳歌できるサポートを行います。
「働きたい」を「仕事(かたち)」にすることをコンセプトに、「働きたい」という気持ちはあるものの、さまざまな悩みや不安を抱えていることによって、なかなか踏み出せないという方はたくさんいらっしゃると思います。
そんな方の「働きたい」という気持ちに寄り添いながら、1つひとつご本人さんと対話を重ねながら悩み事を共有し、解決のサポートをさせていただく場所が「WALLESS JOBTORE(ウォレスジョブトレ)」です。
みなさん1人ひとりがやってみたい仕事や働いてみたい仕事があると思います。わたしたちは、そのやってみたい・働いてみたいを応援します。まだやりたいことが見つかっていない方も自分の好きなこと得意なことを活かした、自分に合った就職先を探していくサポートを行います。
WALLESS JOBTORE(ウォレスジョブトレ)では事業所内での訓練を重視するだけではなく、自分が働きたいと思える職場で技能を身につけていくことを大切にしています。
WALLESS JOBTORE(ウォレスジョブトレ)の3つの特徴
①企業インターンを通した実践的な訓練
本人が働きたいと思う企業に就労できるように、その職場で必要な技能はその職場で学ぶことが効果的であると考え、事業所内の訓練だけではなく、企業での実践的な練習に重きを置きます。
②当事者との対話の充実
わたしたちは、外側の目(客観的な視点)ではなく、内側の目(主観的な視点)を大切にし、当事者の気持ちに立ったコミュニケーションが取れる安心した空間作りを大切にします。
③就職後も安心して受けられるサポート
就労移行支援が終わったからサポートを受け入れられないわけではなく、いつでもどんな内容でも相談してください。就職後も人間関係やコミュニケーションなどでお悩みのことがあれば、企業との橋渡しをさせていただきます。
今後もブログなどを通して情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします。
お問い合わせは開所前にも随時行っております。
お気軽にお電話やメールでご連絡ください。
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そのコミュニケーション、その子にとって本当に必要?

私たちは、どうしても周りと比較してコミュニケーションが取れていないと感じると、コミュニケーションを改善していきたいと考えてしまいます。
これは間違った感覚ではありません。
例えば自閉系の発達を抱えた方が生活していくと考えた時、社会適応、行動技能、社会技能などの「社会性」の困難さがあると思い、おのずとその部分をサポートしていきたいと考えるようになってしまうのです。
なぜかというと、実は私たちも「社会性」に対して少なからず困難さを感じているため、その方も当然この部分が困っているのだろうと推測してしまうのですね。
しかし、自閉系の成人の方が実際に困っていることをあげてもらうと以下のようになります。
●アレルギー
●意図しない体の動き(※1)
●胃腸の不調(※2)
●感覚に対する過敏
このように「身体機能」に対しての悩みが多いそうです。
私たちが困っているだろうと思っていることと、本人が実際に困っていることには、こんなにも違いがあって驚きです。
もちろん全ての方に当てはまるわけではなく、実際にコミュニケーションが取れずに苦労している方もたくさんいらっしゃいます。
コミュニケーションに限らず、多数派と少数派に分かれると、圧倒的に多数派の意見の方が採用されやすい世の中です。
少数派になりやすいお子様は、多数派の感覚としては吸収しやすい言語面、多数派の基準から見た感覚や視点のとらえ方に対して、「なんだかピンとこない…」という感覚になるそうです。
これは理解できていないのではなく、理解の仕方がお互いに違っていることからくるズレなのだと思います。
コミュニケーションは人と人との間に起きていることなので、どちらか一方が悪いわけではありません。
苦手さを抱えるお子様にとってのコミュニケーションは、「改善」するものではなく、内側にある「その子の視点に立ったコミュニケーション」を大切にしながら、私たちはサポートしてまいります。
※1 目に見えない体の知覚が分かりにくい(こたつに足を入れて自分の足が見えなくなったときに、自分の足がどうなっているか分かりにくい、背中の感覚が分かりにくいなど)
※2 セロトニンという安心、落ち着きなどの感覚を司る物質の分泌が少ないと言われており、セロトニンは脳ではなく、約98%は体内環境を整えるためにあるため、胃腸の不調につながりやすいとされている。
<担当:伊藤>
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